la vie en violette

サンフレッチェとサッカーに染まった日々

サンフレッチェ広島 2013年通信簿(前編)

あけましておめでとうございます。
本年も当ブログをよろしくお願いいたします。


2014年最初の投稿はやはり2013年を振り返るものにしたいと思います。
まずは1月1日までの2013年シーズンを見直し、そして次の一歩に進みたい。

今回は趣向を変えて通信簿風にしてみました。
少し長くなるため3回の投稿となりますが、宜しければお付き合いください。

なお、当記事はサポカンの議事録公開前の情報を元に作られています。
若干整合性がとれない部分があると思いますがご了承ください。



[Ⅰ]2013年シーズンの成績…【大変良くできました】

これが2013年シーズンのサンフレッチェ広島が残した成績です。

Jリーグ連覇は史上4チーム目であり、西日本のチームでは初。
まさしく「継続」することで達成した快挙と言えるでしょう。


https://lh3.googleusercontent.com/aEMPCaOlqEyZRZ5Atvn8m4k9X9eV-9_0J7EE8BbzGzh2exU1Sdnc95fWxVu9gqxgDyFn6V_Vf1LPIfG6PKfr2ON1w8vaF86FFgrz7xeo--AgWmATzm5XcaPeXUy4tli0c22w5B3S2g=s500-no
J's GOALより》

1)クラブについて(小谷野薫社長)
《第10回サポーターズカンファレンス議事録》


【チームの目標について】
やはり我々はダントツに強いチームではありません。一試合一試合戦って、その中で新たな星を目指していくことがポイントだと思います。そうした意味ではJリーグディビジョン1で勝ち点40をできるだけ早く確保し、良い緊張感の中で秋を迎える。そこで狙えるタイトルは狙っていく。そういったスタンスで考えています。


これは小谷野社長が2013年1月のサポーターズカンファレンスで発言した内容です。
このチーム目標をぶれずにやってきたからこその結果。

天皇杯は残念ではありましたが、最大限評価されるべきでしょう。

[Ⅱ]入場者数…【もっと頑張りましょう】

観客数に目を向けると昨シーズンと比較して約8.5%、約2万6千人ほど減りました*1


https://lh3.googleusercontent.com/IX5768ol65IszY12mVzzkVCAopiXkCj_1zt6RB_DbLazkkzYxx8dca_Z9BeV54SfDogvQaNU-p53pVaE3mT46_ktKjtr3ujbPmVYTgUJl3R7XRAbKAgpGEFzCXTvbgpS2pXBWIYeeQ=w960-h720-no
Jリーグの公式記録をもとに作成》


これには様々な要因があるでしょうが、1つにはACLによる過密日程があげられます。
観客の立場に立てば日程が過密であれば試合を選択するようになるのは自然なこと。
同時にACLにより日程が変則的になってしまったことも理由として考えられます。

もう1つの理由として、小谷野社長は天候をあげています。

1)クラブについて(小谷野薫社長)
《第11回サポーターズカンファレンス議事録》


【観客動員について】
しかし一方で、今シーズンの前半戦の観客動員を見ますと、天候に祟られた日が多かったのは残念でした。特に3万4千人動員を見込んでいた開幕の浦和レッズ戦の朝にみぞれが降って2万8千人になったことと、2万人動員を見込んでいた横浜Fマリノス戦が暴風雨になって1万人になってしまったことが響いています。この2試合で、1万5千人、当初の計画を下回ってしまいました。それ以外の試合は、当初計画を上回る試合もあれば、下回る試合もありましたが、主にこの2試合の影響で観客動員数が今の会社計画に1万5千人足りないのが現状です。

これは2013年7月のサポーターズカンファレンスでの発言でした。

雨天が集客数に影響しているかについては後日まとめたいと思っています。
ですが、少なからず影響しているだろうことは間違いないでしょう。


一方で、ナビスコ1試合、ACL3試合を含め2年連続30万人を突破していること。
そして、平日開催があったにもかかわらず2年連続リーグ戦全試合1万人超。
この2点はきちんと評価されるべきです。

サンフレ小谷野社長に聞く
中国新聞 2013年1月10日18面》


-新年度の黒字達成に向け、何が必要ですか。


年間パスと指定席を少しでも多く売ること。売上高は本年度の30億円強のうち3億2千万円が賞金だった。それを除いた27億~30億円を目指す。昨年約32万人だった観客動員は、ヤマザキナビスコカップ、アジア・チャンピオンズリーグACL)と合わせ、28万人はいかないといけない。予算の進捗状況を全職員で共有し、数字による経営を定着させたい。


とは言いながらも成績を加味すると目標達成程度では物足りないのも本音。
入場料収入は経営の柱であることは変わりなく、来シーズンもさらなる努力が必要です。

[Ⅲ]スポンサー…【よく出来ました】

かねてよりサンフレッチェ広島のホームページ上でスポンサーの名前を表示しています。

この数を不定期にチェックをしていますが、間違いなく増加傾向。
さらに、従来なかった広告スポンサー(その他)という欄も作られるようになりました。

少なくともフィールドスポンサーは5社、手摺りスポンサーは4社ほど増えているようです。
優勝効果の大きさを感じますが、それをしっかりと活用できた結果だと言えます。

2014年シーズンの話になりますが、パンツスポンサーも変更になりました。


www.sanfrecce.co.jp


昨シーズンまではクオルネット(エディオンのサービス名)にお願いしていました。

今回イズミが名乗りを上げてくれたおかげで、ある意味きちんと穴が埋まりました。
景気が上向きなど外部要因もありますが上々と言えるでしょう。

[Ⅳ]グッズ販売…【よく出来ました】


上記の話は2013年8月に開催された第3回夢スタシンポジウムでの小谷野社長の発言*2
この数字にはまず間違いなく優勝記念グッズの売上げが入っているでしょう。

とはいえ、安定的にトップ5であることは大きな強みです。


商品企画のスタッフが変わったのか2013年は面白いグッズが誕生しました。


https://lh3.googleusercontent.com/BMg5GoZ2Fx2joMHGIX4zwXYS1C0W1y2HLISmr2Eb_zt_hH02IFQZmKc-om2Ql9-E6vUsaX1auazAnXjwggRnms3eqvIuWFWaz7QF_2b6qAabgsC-lMW6594oPNKlce2jhMVApBZK6Q=w570-h320-no
サンフレッチェ広島より》


筆頭が一連のこやのんグッズであることは間違いありません。
サッカーメディアだけではなく、全国メディアやロイター通信にまで取り上げられる始末*3
広報的には大成功と言えるでしょう。


https://lh3.googleusercontent.com/LeKv_74vchhoIl5_jC-x6RHA2NNpGDVKp_NG55Vepd7dMWUCGX2BdSicjUj2s_Y-_prN7qDvUDmK1I1PowNkEn5BwtnUqdYRvdzggAgSCjiz2Woy_QBHCrD0-pyRlnKhbBe-Efv_Dg=w500-h507-no
サンフレッチェ広島より》


見落とされがちですが、ベビーユニフォームの販売もいい一手だったと思います。

ゆりかごから…
《Jリーグ 百年構想のある風景 2015年1月12日閲覧》


最近、欧州のファンショップには幼児向けのグッズが目立つなど、ターゲットがさらに低年齢化している。売り場は、入口脇のすぐ目につきやすいところが一般的だ。そのわけをクラブ関係者に聞くと、「親に連れられスタジアムに来た子どもたちは、すでにどこのファンかはっきりしている。だから、その前の幼児段階から取り込むのです。」なるほど、ドイツ3部リーグのディナモ・ドレスデンの売り場には、幼児用(5~20カ月)のエンブレム付おしゃぶりがたくさん置いてあった。


新しい需要を喚起し、そして将来のサポーターにするための土壌を作る。
そして何より小さいユニフォームを着た赤ちゃんかわいくないわけがない。


一方で課題も多かった一年でした。

優勝記念Tシャツの不具合*4、ユニフォームラバーキーホルダーの不具合*5
そして2年連続でユニフォーム販売の混乱がありました。

それでも今年は去年よりも4000着増産で1万着となる見込みです*6
優勝しているとはいえ、かなりのリスクを負ったチャレンジと言えるでしょう*7

2014シーズン Jリーグ用ユニフォームの予約販売終了について
サンフレッチェ広島 2014年1月23日閲覧》


オフィシャルネットショップ「e-VPOINT」、オフィシャルショップ「V-POINT」にて予約販売いたしました2014シーズン Jリーグ用ユニフォームは、予約枚数に達しましたので終了いたしました。


一般販売は、1st レプリカユニフォーム(S/M/L/XL/2XL)1250枚、1st レプリカユニフォーム(130/140/150/160)200枚を、2月27日(木)の販売を予定しております。詳細は改めて後日ご案内いたします。


また、今後、1st レプリカユニフォーム(S/M/L/XL/2XL)5500枚分を販売する予定です。


しかしこの問題の根幹の1つが初期ロットの不足であるとするならばそれだけでは足りない。
販売方法の改善も求められるでしょう。


(中編)に続きます。


awayisum.hateblo.jp



*1:これはリーグ戦での比較。全体では約6.9%の22,000減。

*2:『新サッカースタジアム早期建設要望の署名38万件突破』『8月17日(土)YUME★STA PROJECT開始』『8月20日(火)第3回 夢スタジアムシンポジウム開催』のお知らせサンフレッチェ広島 2013年8月16日付》。

*3:〔アングル〕M&Aバンカーの「ゆるキャラ」転身、Jリーグ優勝を後押し=サンフレッチェ小谷野氏《ロイター 2013年12月16日付》。

*4:優勝記念グッズTシャツプリント不具合発生のお知らせとお詫びについてサンフレッチェ広島 2013年2月4日付》。

*5:オフィシャルショップV-POINTにてご購入の「ユニフォームラバーキーホルダー」の不具合についてサンフレッチェ広島 2013年6月20日付》。

*6:2014シーズン 新ユニフォームの先行予約販売 受付開始のお知らせサンフレッチェ広島 2014年1月17日付》、2014シーズン ユニフォームの一般販売開始のお知らせサンフレッチェ広島 2014年2月25日付》、2014シーズン レプリカユニフォーム 追加分 販売開始のお知らせサンフレッチェ広島 2014年4月12日付》。

*7:昨年は6350着だった(ACLユニフォーム1000着を除く)。2013シーズン 新ユニフォームの先行予約販売受付開始のお知らせJ’s GOALアーカイブ 2013年1月18日付》、「2013シーズン ユニフォーム」一般販売開始のお知らせJ’s GOALアーカイブ 2013年2月25日付》、「2013シーズン 1stレプリカユニフォーム(大人サイズ)」追加販売のお知らせJ’s GOALアーカイブ 2013年4月5日付》、これが最後のチャンス!!「2013シーズン ユニフォーム」追加予約販売開始のお知らせについてサンフレッチェ広島 2013年6月11日付》。